FXの人気通貨「イギリスポンド概論」

イギリス・ポンドとは

英国経済は、1990年代半ば以降堅調に推移してきた。所得環境が改善し、金利も低下して歴史的な低水準となった。また、住宅価格の上昇が顕著であり、全般的な内需増大によって英国経済は拡大を続けてきた。ちなみに住宅価格は、2004年までの10年間に3倍以上となっている。英国の景気拡大は、こうした住宅価格の高騰に支えられている面が指摘されている。ポンド円の為替レート推移を確認しよう。

 

英国は、EU拡大前の12力国のメンバーであるが、英国はEMU(欧州通貨同盟)参加を見送っている。これについては後述する。 2005年5月5日に総選挙が行われた。与党労働党は議席数を減らしたが、単独過半数を維持し、フレア首相の政権は3期目に入った。しかし、ブラウン蔵相に首相の座をいつ明け渡すのかという内政問題、2005年7月7日に発生したロンドン地下鉄などの同時テロによる外交政策への圧力、年金危機など、フレア政権を取り巻く環境は厳しくなってきている。

 

英ポンド(GBP)と米ドル(USD)の為替GBP/USDは昔からケーブルと呼ばれている。ケーブル(cable)という名は、ロンドンを中心に張り出された、海底電線を使用して取引されていたところからきている。この呼び方は以前ほどではないが、それでもディーラー同士の会話では、現在も頻繁に使われている、。

 

GBPとUSD以外との通貨の取引では、ポンドあるいはスターリングという言葉も使われる。例えば、ポンド円(略してポンエン)、スターリング円という訳だ。スターリングsterlingという言葉の由来には諸説ある。オックスフォード辞典によると、貨幣を鋳造していたのがEasterling moneyers と呼ばれる金融業者で、最初の単語のEaが脱落して、スターリングとなったとされている。

 

また別の説では、ノルマン人のペニー硬貨の特徴を示すもので、星印の入ったコインsteorlingつまり、星steorraが模様に入っていた、というものだ。以前は、pound of sterling という意味で1ポンドの銀という重さを示していたが、これがそのまま240ペンスで1ポンドとなり、ポンドとして使用された。

 

英ポンドGBPは、長く基軸通貨として重要な地位を占めていたが、二度の大戦で米ドルUSDにその座を奪われた。これは、英国の世界における貿易での地位の凋落が原因である。英国の首都ロンドンが世界の金融市場の中核拠点であるにもかかわらず、その通貨英ポンドは、取引量では米ドルとユ一ロあるいは日本円の後塵を拝している。ただ、2004年4月でのBIS統計では、GBPは全体(100%)の8.4%であり、比率を増加させている。